日本人は何かとカバーやケースをつけるのが好きなようだ。ティッシュケースに電話、ファックス、これまでにも様々なケースやカバーが生み出されて来たが、手作りといった要素が強かった。
ここに登場したのがスマフォケースだ。
スマフォケースと、家の電話のカバーとの大きな違いは、スマートフォンが移動するときに用いられる機器であるという点だ。となると、スマフォケースにはデザイン性と耐久性どちらをも備えたものが選ばれるのも当然と言える。
スマートフォンが世に出始めた頃は機種もかぎられており、最初は他人のものと間違えてしまわないように、ラベリングの意味でスマフォケースが使い始められたという側面もある。
また、スマフォケースは、スマートフォンをうっかり落としてしまったときの緩衝の役割を果たすため、クッション性の高いもの、頑丈なものが素材として選ばれる傾向にある。
いろんな会社のスマートフォンが市場に出回るようになり、次々にデザイン性の高いものが現れて来た。材質にこだわったもの 立体印刷を施したもの、様々である。
また、形状においても、覆い隠すもの、外だけを保護するものなど、スマフォケースという名称であっても「カバー」的なものと「入れ物」的なものとで区別されているようである。
この点においては、どちらも利用している人も多い。
手に持つ時用にスマフォケースをつけ、鞄に入れて移動する時用のケースにさらにしまっておくのである。
手に持つ用には、シリコン性のスマフォケースが多いが、柔らかいゴムが手になじむため、滑りにくく、例えば他のことをしていても落とす恐れがないことが、選ばれる要因になっているようである。
鞄に入れておくケースとしては、革製であったり、フェイクファーで覆われていたり、本の形をしていたりと、ユニークでデザイン性の高いものが多い。
その日の気分や天気、行く場所やデートする相手に合わせてスマフォケースを変えるユーザーも増えており、今後もスマフォケース市場は衰えることはないだろうが、課題は、スマートフォンのデザインチェンジである。
iPhoneを例にすれば、4と4Sとは見た目は同じでも、実はボタン位置などに違いがあったため、スマフォケースの買い直しを余儀なくされたユーザーも多くいた。
スマフォケースの制作、販売側にとっても、大量の在庫が余ってしまったに違いない。
機器のデザインの統一をメーカー側にも望むところである。
最終更新日:2022/6/23
2008 ビジネスファッション